005:SUPER☆STAR

「先日連絡した件の青年のこれからの扱いですが、スターフォー大学の学者に対面させることにします」
 「一体どうやってマジシャンを操ったのでしょう」
 「空間を作ったというのも興味深い」
 「真銀だってまだ道の部分が多いのになぁ・・」
 …
 「彼が何の目的をもって我が校に侵入し、生徒を襲ったのかは不明。推察も困難でしょう。メディアの目に留まり混乱を招く事態は避けたい。銀の社への報告も経過を見ます」
「始祖名家の方々はいかがでしょうか」「問題ない」
 「最初のマジシャンを倒したのがその始祖名家ってことですか?」
 「原始者は真銀戎具使えなかったんじゃない?だからあいつら仕事とか進路とか先祖得点で優遇されてんの」
 「テクノのイキリはそれか」「ところでそいつ何?」「ファミュルですっ」「そう‥‥」
 「仕事にペット同伴とは随分なご身分だな」
「心持だけは我々<ナイツキングダム>よりも尊大なようだな」「あ~、シキ先生の枕チーム?よろしく~」「ごめんね、後から叱っておくから」
 「あいつらが始祖名家の息子達よ。今日一緒に仕事するから我慢してね」「聴いた通りテクノに劣らずのナルですね」「聴こえてるぞゴリラ!!」
 「げぇっ。やっぱアンタもいたんだ」「名家は元ウィチェストの家庭教師を五歳から雇うんだ。当然の待遇だろ」
 「じゃあママはトムくんの先生だったんだ?」「え゛え゛ー!!?」
\「何でそいつがいるんだ!?チームに入れるのは15歳からだぞ!」「15歳だもん」「嘘つけ!麦わら女そいつの横に立ってみろ!!」「坊ちゃん可哀想なこと言わんと」
 「ふんっ銀の盾が余程魅力的だったようだね。僕もそのうち覚えてやるというのに‥‥」
 「あれ集中力いる割に点攻撃しか防げないから必要ないよ」「えっ」「「屈辱に屈辱を重ねた!!」」
 …
 「だからどうした!!僕は君より優れたウィッチャーになる男だぞ!!優れた者とは無駄を有益に変える者だ!!」「おおっ」「いいことゆーやん」
 「トーマス、戯れもその辺りにしておけ。お越しになったぞ」「!はい!」
「君達に紹介しておこう。元始祖名家、Mr,フェルニゲシュ=リンドヴルム=カニバルだ」
 「尤も知らない人間などいないと思うがな」「えっ。ハードル上げるねぇヘリック君」
 「カニバルってどこかで聴いたような…」「なんか父さんに似てるかも」
 「‥…シュミ?」「違いますッ!!!勝手に引くな!!」
 「皆、忙しいだろうと思ってシキ先生のチームに依頼したんだが、光栄だねぇ」「肩書を下したとはいえ始祖名家の一員です。水臭いですよ」「あれって始祖名家じゃない?」「うっそ本当だ!」
「改めてカニバル当主を襲名する気はありませんか?」「私は堅いことが苦手でね。本家が潰えた時点で運命だったんだよ」「久々のカニバル様が生とは…」「最近全然メディアに出ないもんなぁ」
 「そうですか」
 「辞退なんてできるんですか?」「さぁ~?分家の友達が言うには女は当主になれないそうだけど」
 「他の分家もなくなったのに子供を作らなかったからさ。カニバル家はあの人が滅ぼしたと言ってもいいくらいだ」
 「名家の自覚がない態度が許せないだけだからな。言っておくけど」「うん」「訊いてないっつーの」
 「何だとサソリ女!!」「えっ!?」
「うっそヘリック様!?」「生のカームさん素敵ぃ~♥」「本物のトーマス君じゃん!!」
 「フィードくん罵ってー!!!」(うぜぇ)「ライザ兄弟この世の奇跡すぎっ」「あれが世間一般なんちゃ」
 「やけにミ-ハーが多いな」「俺たちのことすぐわかるんだね?」「えっ、だって」
 「カニバル家別荘のホラーハウス!すぐ近くですから!」「敷地全土を占領するマジシャンもお馴染みだよねー」
 「は?」「おーいみんな!」
「こんなんなっちゃってね。退治お願いできるかな?」
 …
 「どうしてこんなになるまで放っておいたんですか!!!」「入らないと攻撃してこないからかな」
 「落ち着けトーマス」「カロさん!やっぱりおかしいですよ彼!!」「こうやって石を投げ入れて―」

 コツッ
 ギョロ…
「刺激しないかぎり大丈夫♡」
「うおぉおお」
「えっ!?待って!!来ないで!!」
「こなッ―――」
 「ヘラナ!!」「チッ、あのミーハー‥‥」
 「どけ!!!」/
 【MUSCLE TITAN】
 「ヒスイ!!」
「わかっちょー」【将門HERO】
 「虫よけスプレー貼ったけん君らは近寄らんとき!!」
 【ALPHA INFECT】【PANDEMIC ZETA】
 「いい脇役ぶりじゃん。俺のメイドやる?」「軽口が過ぎるぞ兄さん」
 「ぼてくりこかすぞ」
「ぶっ」「ネロ兄さん!!」
 「お前ぇ!!俺の体は一応高くつくぞ!!」「主役なら避ければいいじゃん」【ABYSS APIS】
 「平気?」
 「どーも」「あれ!?」「やっぱ枯れ専なのでは」
 「あのゴリラ、カームさんに対して無礼な」「なかなか強いじゃん、シキ先生の側室軍団」
「メンヘラのミナジューンが必要ないわけだ」
 「…‥」「あー一応お前の身内だったわ、悪い悪い」「冗談でもあんな遠縁を気にするものか」
 「フィード、貴様の負傷も結構。だがその分使える手駒への挑発は控えろ」
 「へーい」「それと、トーマス」「はい!」
 「貴様も実力があるのだから先程のようなことでいちいち取り乱すな」「了解しました!!」
「意外にも良いリーダー」「あれでちゃらんぽらんは逆に面白いけどね」(確かに)
 「ところであんたいい腕よね。よっ!即戦力」「大袈裟ですよ。センスはトパゾスの方が全然いいし」「キュキュ~!」「ほら、ペットも訴えてる」
 「「「は?」」」
 ゴキャ
 べしゃっ…
 バッ
「すまない」
 ギャンッ
 「君は‥‥」「依頼はカモフラージュだな?」
 「屋敷にはウィチェストに知られたくないものを匿っていた。それを取りに来たが今度はマジシャンが邪魔になる。そこで未熟な候補生を利用することを思いついた。違うか?」
「そうか、君がビリー=ミリガン」
 「?」「ああいや、こっちの話だ」
 「名家の子たちが来るのは想定内だったんだが預ける方法自体は思いつかなくてね」
 「チェルカトル君に渡してくれ」
 「これって?」「恐らく初代の書いた記録書だ」
 「劣化や破損は目立つが彼なら解読できるだろう」
 「あ…あの、よくお話が分からないんですけど」「隠せ」
「見つけた!!こら新人!離れるならちゃんと報告しなさい!!」「カニバルさん、数が多すぎて殲滅は不可能です。ウィチェストを呼んだほうがよろしいかと」
 「うーん、じゃあもうお仕事終わりね。どうせボロ屋敷化してるし諦めるしかないな」「了解いたしました」「は‥?」「こういう人なのはわかってただろ」
 「ファミュルが呼んでくれたんだよ」トパゾス「えっ本当?」
 「飼い主より賢いんじゃないかい?その家畜」「おうそうだな二位」
 「今その話は関係ないだろ!!」「じゃ、先帰るね」「お気をつけて」
 「私より上だから誉めてるんだけど」「この減らず口め!!」
「最後の警告です」
 「抵抗しなければ無傷でお連れ致します」
 「ウィッチスレイストか…」
 「君達のこともいつか公になるといいがね」
 ガオン
「あのジジイこんなボロ屋敷に抜け道作ってやがったのかよ」「追いますか隊長」「いや」
 「今までさんざん命の猶予を与えてやったってのに、馬鹿な爺さんだよ」
 「指示通り今後は死体にしていいぞ」「家の中に落とし穴とか滅茶苦茶な想定の設計だな」
 「まるでアリスだ」「違ぇよバカ」
 「不思議の国の入り口は木の根の兎の穴倉だ。読んだことないわけ?」「へー、知らなかったな。お前こそどこでそれ読んだの?」
 「…爺さんに聴いただけだけど。あんた文学者?」
チェルカトル「チェルカトル=イグニシオ。一応考古学者なのかな。よろしく白兎。」/ヘリック「新人の教育は早めに済ませておけ」キサ「それについてはどーも」/〈------g Canival / Subjecter Harpy〉

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