003:BOY MEETS SHADOW

(大斧の真銀戎具【クイーンオブヴァルキリー】の使い手、サチ。この世で最も多くのマジシャンを倒したヒーロー。彼女の勇姿が目に焼き付いたその時から、彼女のようなウィチェストになると決めた)
 (ふん。戎具の発言が入試試験の一部なんて笑わせる)
 )ポケットマネーで真銀も買えない平凡な下々達は僕と動機であることを光栄に思うがいい)「2011番退場」「ま、待ってくれ!!」「2024番、オリビン=オーガ。はじめなさい」
…
 「おっ」(大斧だとぉ!?!)
 「こんにちわ。オーバーリアクションの大斧使いのカジュアル姫。君の意外性に僕は試験で二位に甘んじてしまったわけだけど」
 「入試で初めて真銀を触ったわけではないんだろう?希少な戎具だから自慢したかったわけだ」
 「これだからミーハーは…」「貴方誰?」
 「ジャマなんだけど」
「僕は誇り高き始祖名家が一つ、ルシウスの次期後継者、トーマス=ヴィゾフニル=ルシウスだ!!覚えるこの無礼者!!同じ戦闘科だろうが!!」
 「しそめえけ?」「最古のウィッチャーの血縁だバー―カ!!」
 「そんなことも知らないでサチと同じ大斧なんて彼女への侮辱!!今すぐ退学しろ!!」「あ、トパゾス。次のじゅぎょ」
 「お」パン
「ルシウス大丈夫!?」
 「バカに、しないで!」
 「い、行こっオリビン」「う‥うん」「な‥なっ」
 「何だあのガキぃぃ!?!」「あんまり記憶にないけど‥‥」「ナードなんじゃない?」
 「入試一位の方の大斧使いだよ」「へー。」
 「」
「あの中途半端ゴスが一位ぃぃぃぃぃぃ!?!」「うわびっくりした!」
 「不正だ…あの触覚女ならまだしもあんな魔女が…」「何やってんだあいつ」「あ、シキ先生」
 「シキ先生!?」「うおっなんだよ忙しいなお前!!」
 「戦闘科総括教諭である貴方に相談したいことが」「どうしたよいきなり。授業んときじゃダメなの?」
 「なに、楽しい余興の提案ですよ」
 「如何でしょう?戦闘科内の各回におけるトップの生徒同士で戦わせてみるというのは」
ルバ「行くよ!」ルバ【AGNI DESIRE】
 キサ【MUSCLE TITAN】
 ザザ
 シュバッ
 キキキキン
ミナジューン「飛び道具を打ち返したって隙が大きくなるだけよ」
 「こんな大きな真銀戎具じゃ猶更ね」
 【POSEIDON BEAUTY】
 ヒュオ
パキィィン
 「ミナ!!」
 「今のは弁解できない!キサに謝りな!」「いいわよルバ」「シキ先生は学年トップ同士といったでしょう、私もそうよ。乱入も禁じられてないわ」
 「怪我させていいとも言ってねぇぞ」
 「次の試合の邪魔だ。席に行け」
 …
 「待ちなよ!」「ミナジューンの奴またやってんのか」
「俺だってシキ先生のチームでリーダーやりたかったっての」「キサお姉さまがチームの上にガラナイツと仲良いから…」「ルバも美人の御守で大変だな」
 「そこの席、譲ってくれない?」
 「どうぞどうぞ!」「当事者じゃない奴に言われるとムカつくのよね」
 「トパゾスもそう思うでしょ!?」「そいつはオリビンや」
 「じゃあオリビンと一緒の子はどこよ」(日中に酒飲んでる)「あそこです」
 「拾った王冠の着心地はどうだい?みすぼらしい大きな帽子が恋しくなってきただろう?」
「それは王に還すべきだ。魔女には荷が重い」
 「ルシウス家の長男!?ついに入学したんだ!」「テレビで見るよか小さいな」「えっ…あいつそんなに有名なんですか?」
 「始祖名家はこの世で一番有名なウィッチャー一族でしょ!雑誌の表紙とかで見てない?しかも全員プライドめっちゃ高いのよ」「見たくもなかった…」
 「名家の上を行くとか運良いんだか悪いんだか」「あ‥のぉ、ボクも君が一位でいいと思うから辞退していい?」「ふざけるな!それでも僕と同期か!!」「は‥はい…」「急性ストレスで逝きそうやぞあのゴスっ子」
「大体大斧なんて扱いづらい真銀戎具の時点で才能ないんだよ!サチは例外的に素晴らしいだけだ!」「謝って」
 …
 …
 「じゃあやるぞー」
 「参」
 「弐」
 「壱」
 「始め」
 【THE PROUD ARC-ANGLE】
 【KING HADES】
 「‥‥。来い」
 (戦闘時の性格改変。大型使いに多いナルシズムか‥)
 ギャ
 ンッ
ガギャァ
 「武器を奪いに行った!」
 「本家は対人にも優れるわ」
 トンッ
 ブォンッ
 「知ってたさ」
バァン
 「!!!トパゾス!!!」
 「だから言っただろ、サチは例外なんだよ。そんな重くて必然的に好きのできる小細工なしの戎具なん…」
 ダンッ
 「えっ…」
「液体真銀の盾!??」
 ・
 ・
 ・
 ・
 ・
 …
メキャ
 キィィッ
 …
 …
 …
 …
「何だ今の技!?初めて見た!」「始祖名家があんな簡単にやられやがったぞ!!」「あの大斧の子、チームに誘うか?」「バカ、まだ10歳だろあれ」「すげぇ奴入ってきたな!!」
 「すごいなあの二人、普通初授業であんなに動けないよ」
 「戎具の発現は立体把握能力が必要なため、必然的に男性ウィッチャーが多く、また優秀」
 「それでも私たちはユリウス学園の戦闘科のトップ3。ここの校長は男性だけど真銀戎具が使えない」
 「普通って何なのかしら」
 「ミナ!」
「シキはガラナイツだから任せられると思っただけだ!二人ともミナに当てつけしたわけじゃない」
 「知ってる。ごめんなさい、ルバ。私に付き合わせて」
 …
 「同情なんかじゃないだろ‥‥あたし‥あんたの幼馴染なんだから
 「い、今の技…」
 「《銀の盾》はサチしか使えない技のはず‥なんでお前が‥」
「ママだから。教えてもらったの」
 …
 「ママぁ!?」
 「ママのこと尊敬する気持ちはわかるけど」
 「ヒッ‥よ、寄るな!」
 「ママを使って人をバカにするのはやめて欲しいな」
 「仲直りの握手。よろしくね、トムくん」

 …
 …
 トーマス「悪魔ー―――ッ!!!」

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